フリーランスSEとして仕事を取るための提案のポイント
最近、フリーランスのシステムエンジニアの方から
「フリーランスとして独立したまではいいけど、新規の仕事がなかなか取れなくて困っている」という相談をよく受けるようになりました。
詳しく聞くと、提案を改善することで、新規の受注が増えるケースがよくあります。
最近は、クラウドソーシングサービスを通して、仕事を取るケースも多くなってきました。そういったオンラインでの提案時でも使える、提案するポイントについて共有したいと思います。
(以降、「仕事を出すお客様」を「クライアント」と呼ぶことにします)
クライアントは何を求めているか
まずは、クライアントの立場で考えてみます。
クライアントは発注先を決める際に、どんなポイントを重要視しているでしょうか。
- 見積り金額
- クオリティ
- スケジュール
- コミュニケーション能力
などが主にクライアントが重要視しているポイントです。
こういったポイントを頭に置いて、どうすれば良い提案ができるか考えてみます。
それぞれのポイントについて見ていきます。
提案のポイント
見積り金額
クライアントによっては、「安ければ安いほど良い」みたいな方もいますが、ほとんどは「安かろう悪かろう」を回避するため、妥当な予算で考えています。
見積り金額は、妥当な金額を提示することが大原則です。
中には、クライアントの価格重視を気にするばかりに安く見積りを出してしまい、後々痛い目を見てしまうケースがあります。
作業にかかる工数を出し、それに単価を掛けて、しっかりした見積り金額を算出しましょう。必要であれば、提案時に工数の内訳も併せて伝えたほうが、クライアントも安心してくれます。
クオリティ
納品物のクオリティも大切なポイントです。
以前から付き合いのあるクライアントなら、自分の作業のクオリティは知ってもらえてますが、初めてのクライアントはクオリティを知ってもらえていません。
そこで、過去開発したシステムや、ソースコードを公開することを考慮しておきましょう。
過去に開発したシステムは、できれば運用していないデモシステムが良いです。間違っても別のクライアントに納品したシステムを、そのまま今回のクライアントへ教えないようにしましょう。契約内容によっては、大問題になります。
もしソースコードをGithubなどで公開している場合は、ソースコードが見れるページをクライアントへ共有するのも良いです。
もし、公開できるシステムやソースコードがない場合は、経験やスキルをまとめたドキュメント(スキルシートなど)を渡しましょう。
スケジュール
プロジェクトによっては、スケジュールがタイトなものがあります。
対応に必要な日数は何日で、いつ着手すれば、いつ納品できる、ということを明記しましょう。
また、着手のタイミングによっては、スケジュール調整が発生する可能性がある旨も明記しておくのも忘れないでください。
エクセルやGoogleスプレッドシートを利用して、わかりやすくスケジュールを伝えると、クライアントが受ける印象も良いです。
また、納品後のサポートについても明記したほうが良いです。
例えば
納品後に発覚した不具合については、納品後○ヶ月以内であれば無償で対応します。
不具合以外の調整やカスタマイズに関しては、内容によって別途お見積りをさせていただく場合があります。
というような文言を入れておくことも大切なポイントです。
こういった納品後のサポートについても明示することで、安心感を持ってもらえます。
コミュニケーション能力
システム開発の案件は特に、開発者とのコミュニケーションに対して、苦い経験や不満、不安を持っているクライアントが多いようです。
以下が良く聞かれる不満の内容です。
- レスポンスが遅い
- 進捗状況がわからない
- 依頼したものと違うものができた
レスポンスを早くするということと、依頼されたことをきっちり行うというのは当たり前として、提案時にはコミュニケーションについて具体的に明示しておいたほうが良いです。
具体的には、
- 連絡方法の明確化
- 進捗報告のスケジュールを記載
- 連絡が取れる時間帯、取れない時間帯を明示
まとめ
クライアントは、発注する際には色々と不安になるものです。そういった不安を提案の段階でクリアにすることによって、安心感を持ってもらうことができます。
もちろん、受注できた後もしっかり対応をすることで、継続した付き合いになることもあります。新しいクライアントとの良好な関係作りの第一歩として良い提案を心がけましょう。